隠語の翻訳というのはいつでも難しいものだけれど、ペレストロイカ期からかつてのサミズダートの作品も世に出てきて、隠語が文学の中にも出てくるようになった。昔、ミハイル・ヴェレルを読んでいた時に、単語が辞書で全然見つからんなあと難儀したのだが、タチヤーナ・ニキーチナとワレーリイ・モキエンコさんが著した「ロシア隠語大事典」"Большой словарь русского жаргона"(2001)という辞書はとても重宝したのである。これは25000語収録されているので、翻訳をされる方はお手元に置くべき一冊と言えるのではなかろうか。
と思っていたら、出典のところに、М.Веллер "Легенды Невского Проспекта"と書かれていた。どうりで見つかるはずだよ。
同じコンビで"Толковый словарь языка Совдепии"(1998)という事典も執筆している。ソビエト時代の事物、単語、イディオム等について著したもので、2005年に第2版が出ているようだ。こっちも何かの時に使えるかと思って、買ってはみたが、ほとんど出番はない。第2版買いそびれているなあ……。
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