2016年11月13日日曜日

イスラエルから本が来た

amazonで注文したМлечный Путь社の出版物が届いた。ヤッホ~。Млечный Путь社は以前に紹介したとおり、イスラエルの出版社で最近の出版物は特に注目される。今回、届いたのは1980年代からロシアSF評論界の重鎮であったウラジーミル・ゴプマン(1947~2015)の"Любил ли фантастику Шолом-Алейхем?"という評論集で、この本はリペツクのSFファンであるセルゲイ・ソボレフの個人出版社Кротから2009年に僅少な部数で出版された。喜ばしいことに、2012年に"Млечный Путь"から再版されたのである。

さっそく中を見てみると、表題の評論はイスラエルのロシアSF界を概観したもので、1970年代にソ連から出国したラファイル・ヌデリマン、ストルガツキイ兄弟の研究者として知られたマイヤ・カガンスカヤ、90年代にイスラエルへ移ったパーヴェル・アムヌエリやダニエリ・クルーゲルらが紹介されている。ある程度まとまった形で読めるものは少ないのでとてもありがたい。


ゴプマンはバラードの研究者としても知られ、ロシアにニューウェーヴを紹介しようと頑張っていたのだが、バラードは英米の大物SF作家の中では、今も昔もロシアでもっとも読まれていない作家である。ゼラズニイのヒロイックファンタジーは読まれたんですけどね。

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